「自己統合」という言葉、なんだか最終ボスみたいな名前で、難しく聞こえますよね。
普段はそんな言葉使わないからわかるようなわからないような。。。
「自分」を「統合」するって。。。
でも、大丈夫です。
今回もイメージを使って「自己統合」の意味をいつも通りに優しく簡単にお伝えしていきますね。
これも、あなたが今よりもずっと自然体で無理せず生きていくためには必要なことなのです。
「自己統合」の意味って?
「自己統合」とは、
ひと言で言うと「バラバラになった自分のかけらを集めて、最強の『まるごと一人の自分』になること」なのです。
気がついていますでしょうか?
私たちは自分の中にたくさんの自分がいますよね。
そう、「優しい自分」もいれば、「意地悪な自分」もいる。
「頑張り屋の自分」もいれば、「サボりたい自分」もいる。
普段、私たちは
「優しい自分は好き(光の部分)」
「意地悪な自分は嫌い(闇の部分)」
というように、自分の一部だけを「良い自分」として、嫌いな部分を見ないようにしたり隠したりして生きています。
自己統合というのは「どんな自分も、ぜーんぶ含めて私なんだ!」と
自分の光も闇も、ぜんぶ抱きしめてあげるという作業のことを言いますよ。
自己統合の意味を「心はオーケストラ」で例えてみた!
あなたの心を一つのオーケストラだと想像してみてください。
そして、あなたの色々な性格というのはそれぞれ別の楽器を持った演奏者なのです。
- 光の自分: キラキラした音を奏でるバイオリン(優しさ)や、明るい音色のトランペット(元気)。
- 闇の自分: ドーンと重い音を出す大太鼓(怒り)や、不安な音を出すチューバ(心配)。
自己統合前の状態
指揮者であるあなたは、
「大太鼓の音は乱暴だから嫌い!」
「チューバの音は暗くなるからやめて!」
と、特定の楽器を無理やり黙らせようとします。
でも、演奏者たちは無理やり押さえつけられるので、勝手なタイミングでめちゃくちゃな音を出し始めます。
オーケストラ全体としては、不協和音だらけであなたはもうクタクタになります。
自己統合後の状態
ある日、指揮者のあなたは気づきます。
「そうか、どんな楽器にも役割があるんだ!」と。
そして、すべての演奏者を受け入れてそれぞれの楽器が最も美しく響くようにタクトを振り始めるのです。
大太鼓(怒り)は、ただの乱暴な音ではなくて曲に力強さを与えるために使おう。
チューバ(心配)は、曲に深みを与えるために使おう。
するとどうでしょう!
すべての楽器が調和して今まで聞いたこともないような、
パワフルで美しいシンフォニー(交響曲)が生まれることになるのです。
これが自己統合が完了した状態ということなのです。
自己統合を「あなたの心という家」と「開かずの間」で例えてみた!
もう一つ別のイメージで説明していきますね。
あなたの心は一軒の大きな家だと考えてみて下さい。
自己統合前の状態
あなたはその家の、日当たりの良いリビング(良い自分)だけで過ごしています。
家には実は、物置になっている薄暗い「開かずの間」(見たくない自分)があるのです。
けれどもそこは怖くて鍵をかけていて、存在すらしていないということにまでしています。
でも、その部屋からは時々カタカタと音が聞こえてきたり、冷たい空気がスーッと流れてきたりするのです。
だからあなたは家のどこにいてもなんとなく落ち着きません。
自己統合後の状態
ある日、あなたは勇気を出してその「開かずの間」の鍵を開けてみることにします。
ドキドキしながら扉を開けて、電気をつけてみると…
そこには、、、
オバケなんていませんでした。
ただ、ホコリをかぶった古い宝箱(忘れていた才能)や昔の大切なアルバム(傷ついた経験)が置いてあっただけでした。
あなたは部屋を掃除して窓を開けて光と風を入れました。
すると、どうでしょう。
家全体が明るくなって「この家のすべてが、私のものなんだ」という本当の安心感に包まれたのです。
これが自己統合ということなのです。
どうすれば自己統合できるの?
自己統合するということは自分の中の「嫌いな部分」や「見たくない部分」に気づいて、受け入れてあげるプロセスなのです。
例えば、誰かに嫉妬してしまった時…
- 気づく
「うわ、私今ものすごく嫉妬してるな…」と、まずその気持ちを認めるのです。 - 問いかける
「どうして嫉妬してるんだろう?」と、自分の心に聞いてあげます。 - 抱きしめる
「そっか、私も本当はあの人みたいになりたかったんだね。そう思っても(嫉妬しても)いいんだよ」とその気持ちを否定せずに優しく受け止めてあげるのです。
このように自分の感情の持ち方を意識的にトレーニングすることによって
オーケストラのそれぞれの演奏者たちや、家のすべての部屋とも仲良くなっていくことが出来るようになるのです。
自己統合が進んでくると他人の言動に振り回されなくなってくるし心がとても穏やかになってくるのです。