今日は「アダルトチルドレン」についてお話をしたいと思います。
なんだか「アダルトチルドレン」という言葉を聞くと、
「いつまでも子どものような、わがままな大人」
というイメージを持つ方がいるかもしれません。
とても否定的にこの言葉を使う人もいることは確かですね。
でも、実は全く逆なんです。
その重要な事についてお話させて頂きますね。
「アダルトチルドレン」の本当の意味とは
「アダルトチルドレン」の本当の意味というのはね。
「子どもの頃に、子どもらしく甘えられなかった人たちが、
大人になってもその痛みを抱えている状態」
のことを言うんです。
詳しく、そして例え話を使って、優しく紐解いていきましょうか。
(例え話その1)戦場で着ていた「重たい鎧(よろい)」の話
アダルトチルドレンの状態を、「鎧(よろい)」で例えてみましょうかね。
子どもの頃、家庭の中がいつも喧嘩ばかりだったり、
親が不安定だったりして心が休まらなかったとします。
そんな環境は、子どもにとっては、まさに「戦場」と同じ感じですよね。
そこで生き延びるために、あなたは子どもなりに必死で心の「鎧」を身につけます。
- 「いい子」という鎧
親を怒らせないように、自分の気持ちを殺してニコニコする。 - 「お世話係」という鎧
親の愚痴を聞いたり、家事をしたりして、家族を支える。 - 「ピエロ」という鎧
わざとおどけて笑わせて家族のピリピリした空気を和ませる。
そうやって必死に頑張って、なんとか大人になりました。
大人になった今、もう戦場(実家)からは離れ、平和な街(今の生活)に住んでいます。
でも、あまりにも長く家庭内で過ごしていたので、
その「重たい鎧」の脱ぎ方が分からなくなってしまったのです。
- 会社でも、上司の顔色ばかり伺ってしまう(「いい子」の鎧)。
- 恋人に対して、尽くしすぎて疲れてしまう(「お世話係」の鎧)。
- 本当は辛いのに、ヘラヘラ笑って誤魔化してしまう(「ピエロ」の鎧)。
「もう戦わなくていいのに、重たくて苦しい…」。
実はこれが…アダルトチルドレンの生きづらさの正体だったのです。
(例え話その2)終わらない「劇団の役者」の話
もう一つ、「終わらないお芝居」で例えてみましょうね。
あなたは子どもの頃、親という演出家から「台本」を渡されていました。
そこには、
「お母さんを悲しませない役」
「お父さんの代わりにしっかりする役」
と書かれていましたよね。
あなたは家族という舞台を壊さないために、その役を必死に演じ続けてきました。
そして大人になった今。
もうその舞台は終わっているはずなのに、
あなたはまだその「役」を演じ続けているのです。
友達といても、
「私が盛り上げなきゃ」と無理をする。
誰かに頼りたいのに
「しっかり者」の役が邪魔して「助けて」と言えない。。。
「本当の私はどんな人なんだろう?」。
役を演じすぎて…素の自分が分からなくなってしまっている状態とも言えますね。
アダルトチルドレンはよく頑張ってきたと云うことでもある
もしも「アダルトチルドレンっていう言葉、私、当てはまるかも…」
と思っても自分を責めないでくださいね。
アダルトチルドレンであるということは、
「過酷な環境の中で、知恵を絞って必死に生き延びてきた」
という証(あかし)でもあります。
それは、ある意味で「勲章」だとも言い換えることもできるのです。
ただ…今のあなたには、その戦い方はもう必要ないのかもしれませんよね。
「よく頑張ったね、私。ありがとう。もうこの鎧は脱いでも大丈夫だよ」
と自分自身に教えてあげる時が…1秒後には来ますよ。

